おやき、うどん、うすやきなど、伝統的な粉食に加えて、ラーメンやパン、パスタなどの新しい食文化も交わり、長野県の粉食文化はますます発展を遂げてきました。

料理の用途によって使われる小麦粉が異なるため、メニューのバリエーションに応じて長野県内で作られる小麦粉も種類が増え、現在はそれぞれに特徴のある6銘柄が作られています。ひとつの県で6銘柄もの小麦粉を作っている県は他に類を見ません。長野県での粉食文化の発達の証ともいえます。

バラエティーに富んだ信州産小麦

しろゆたか 力強い味で、腰の強いうどんができる粉。たんぱく質が多く、そばのつなぎにも向く。作付面積(シェア):750ha(35.5%) 主な産地:あづみ、信州うえだ、ながの

ユメセイキ シラネに比べ、強稈で多収。穂発芽しにくい。標高800m以下が適地。麺向き。作付面積(シェア):256ha(12.1%)主な産地:松本ハイタンド、ながの

ゆめかおり 長稈で倒伏にやや弱い。パン用硬質小麦でグルテンが多い。分けつが旺盛、茎数・穂数が多い。作付面積(シェア):401ha(19.0%)主な産地:松本ハイランド、あづみ、信州うえだ

長野県の小麦生産地(JA区分)

しゅんよう
黄色味が強くソフトな弾力のあるうどんができる。その他麺用として幅広い使用が可能。作付面積(シェア):253ha(12.0%)
主な産地:あづみ、グリーン長野、大北、ながの、佐久浅間

ハナチカラ 超強力小麦で粉色が良く、中華麺、パンに向く。作付面積(シェア):408ha(19.3%) 主な産地:上伊那、グリーン長野、ながの

ゆめちから 積雪地、寒冷地で栽培可。超強力小麦でグルテンが強く、パスタ、中華麺、パンに向く。作付面積(シェア):45ha(2.1%) 主な産地:グリーン長野、ながの

ドイツ・フォルマー社製 石臼製粉機

柄木田製粉では、通常の製粉設備に加え、ドイツ・フォルマー(VOLLMER)社製の石臼製粉機を使用した独自の製粉を行っています。

さらなる製品多様化の可能性

石臼では、大型機械だと取り除かれてしまう皮に近い部分まで含めた製粉が行われるため、小麦が本来持つ豊富な繊維質やミネラルなどの栄養素がそのまま多く残り、味や香りが損なわれることなく、おいしい小麦粉に仕上がります。

現在は長野県産小麦を中心に製粉していますが、今後は輸入物も含めた製粉を行う予定で、当社製品のさらなる多様化の可能性が広がります。